前回からの続き。

しかし、そういった治療を自分で探そうにも、自分ではなかなか最適な治療は見つかりません。

例えば前立腺がんになったとします。前立腺がんの保険診療では、転移がなければ大抵は手術ですが、海外などでは放射線治療が主流です。手術と放射線治療では局所制御率つまり治療効果はほとんど同じといわれています。

手術では体にメスを入れるので放射線治療に比べて後遺症の可能性があります。それだけ聞くと放射線治療の方が優れているようにみえます。しかし、放射線治療では局所再発をしたときの治療方法が限られてきますが、手術をした場合、局所再発をしたとしてももう一度手術ができることがあります。そうなってくるとどちらが良いか分からなくなります。ただ、放射線治療後の局所再発でも手術ができる先生もいます(必ずできるわけではない)。そういった先生の存在を知っていれば、放射線治療を選択する人も増えると私は思っています。

もし、放射線を使うと保険が使えるものだけでも、従来の放射線からサイバーナイフ、トモセラピー、小線源治療、IMRTなどがあります。前立腺がんの場合、体への負担がより少ないトモセラピーや小線源治療などを行う人が比較的多いとは思いますが、どこでもできるとは限りません。トモセラピーなどは、関東では、数カ所しかありません。サイバーナイフなども全国で30カ所ぐらいしかありません。また、トモセラピーを持っている病院に聞きに行けば、トモセラピーの説明をしてくれますが、持っていない病院の先生がトモセラピーを薦めてくれることはまずありません。

保険以外でも、今年新しく国立がんセンターや江戸川病院などに入るビューレイという放射線治療や重粒子線、陽子線なども手術と同等程度の治療効果を期待でき、かつ体への負担が極端に低い治療も存在します。先進医療では他に超音波などを使った治療方法であるHIFUなどもあります。HIFUの治療効果は手術などに対しては少し劣りますが、再発しても何度も使えるなどのメリットがあったりします。

このようにがんの治療法には、標準治療以外にも選択できるものがあります。しかし、最新の知識や技術を全ての人が知っているわけではないため、このような情報格差を減らすために、第三者のような相談機関で相談ができる仕組みづくりが求められていると感じています。

つづく

がん専門コンサルタント
竹内 規夫

相談する

コメントを残す

PAGE TOP