「食べられないから点滴する」は
10年位前(今でも?)は、通常の終末期ケアの一部でした。

しかし、近年
「終末期になると輸液を減らす」
「輸液は苦痛を緩和するわけではない」という知見が
知られるようになってきました。

確かに、私の30年の看護師経験の中でも
緩和ケア病棟で、実際看てきた
患者さんの経過から、
点滴に対する考え方が変わりました。

がんの末期の症状の中に
「食欲低下」という状態があります。
これは、がんによって、
いろいろな臓器の機能が低下している状態なのですが、
このとき、周りの人々は
「ご飯が食べられないから点滴して
もらえますか?」と依頼します。

そんなとき、期待していた答えを
もらえず、不満を抱く人も
いらっしゃいます。

「今までの病院ではやってくれたのに」
と、訴えてきた人もいらっしゃいました。

そこで、私は次のことに注意して
説明させていただいています。

*御本人にとって、本当にいま
必要な点滴の量は どのくらいなのかを把握します。

*御家族が訴えられてきた理由を
うかがいます。

*食べられなくなったことへの
御本人の思いをうかがいます。
そのあとに、御本人にとって
点滴をすること、しないことへの
メリット、デメリットを説明します。

すると、ほぼ全員に理解、納得
していただけました。

そして、そのあとどうしたら
御本人も御家族も楽になれるのかを
一緒に考えていきます。

こういうことも、緩和ケアの一部なのです。

看護師
かたおか さちこ

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