「死」は、一般の人にとっては
日常とは、かけ離れた世界でのできごとのように
思われている人が多いと思います。

以前、緩和ケア病棟の夜勤で、
一晩で4人、お見送りしたとき、
私たちの現場が普通の人には理解できない
職業のひとつだと改めて実感しました。

日々、患者さんの最期を看取り、
これまで亡くなられたたくさんの人々から学んだことは、
「死」は、どんな人にも訪れる
人生最期の到達点だということでした。

その人生の最後の日々を安らかな時間にすることが
私たち、緩和ケアに携わる者が大切に感じていること。

そして、私は、がんと告知された人々が、
告知を受けたその日から、人生最期のその日まで
いつでも、必要なときに寄り添える・・それこそが
私の天職だと強く感じています。

さて、人に寄り添う・・ってどうすればよいのか。
実際に寄り添うって難しい。

そんな人も多いと思いますが、
ただ、 そばにいるだけでは足りない気がしますよね。
そこにプラス、
その人が歩きたい道を自由に選べるようにし、
その道を歩くお手伝いをすること。

大切な人が死を迎えることは
確かに冷静ではいられないでしょう。
しかし、最後の時間をともに過ごし、
想いを伝え語り継ぐことで、
まもなく死を迎えようとしている人だけでなく、
死別の悲しみを迎える家族にとっても助けとなるのです。

そのためには、大切な人の話しをよく聴くこと。
たとえ、沈黙の時間が続いても
重苦しいと感じて、焦って会話をしないこと。
黙って耳を傾けるだけで
心の内を打ち明けたいと願っている人を
支えることにつながるのです。
どうか、そのことを忘れないでください。

看護師
かたおか さちこ

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