がんに対する治療法は日々進歩しています。
新しい抗がん剤や放射線治療、
さらには免疫治療も開発され、
臨床応用されるようになりました。

外科の分野でも、少しでも侵襲の少ない方法で
術後の回復も考慮した方法がとられるように
なっていますが、合併症が全くないわけではありません。

合併症の発生には、手術手技だけでなく、
患者さんの因子(たとえば併存疾患、
栄養状態や免疫力など)も
関係しています。

その術後合併症の発生リスクを減らすために、
手術前に患者さん自身でできることをご紹介します。

1.免疫力を上げる
がんになるとさまざまな身体的・精神的な理由から、
免疫力が低下します。

免疫力が低下すると術後合併症のリスクが増加します。
まずは、しっかり睡眠をとりましょう。
あとは、規則正しい生活、ストレスを溜めない
できるだけ笑って過ごすなど、できることから始めましょう。
免疫力を上げることは、今後の治療でも大切なことです。

2.禁煙
喫煙は、術後肺炎などの重大な合併症のリスクとなります。
手術が決まったら、すぐに禁煙しましょう。

また、慢性の閉塞(へいそく)性肺疾患(COPDなど)があり、
呼吸機能が低下している患者さんでは、
術前の呼吸訓練が術後呼吸器合併症の減少のために重要です。
このような合併症がある患者さんや
長年喫煙を続けているような人は、
呼吸訓練について積極的に主治医に相談しましょう。

3.口腔ケア

多くの研究により、歯周病が食道がんなどの術後合併症
(とくに肺炎や傷の化膿などの感染性合併症)の
リスクとなることが分っています。
最近では、積極的に術前の口腔ケアを
取り入れている病院もあります。

もし、手術を受ける病院で歯科受診や
術前口腔ケアの説明がなかった場合には、
自分でかかりつけの歯科へ行き、歯周病、う歯のチェック
治療および専門的な口腔内清掃を受けてください。
また、毎日の口腔ケア(清掃方法)の指導を受けましょう。

また術前から歯科を受診することは、
全身麻酔の時の気管挿管
(呼吸補助のチューブを気管に入れること)による
歯の破損や誤飲の予防になるといったメリットもあります。

看護師
かたおか さちこ

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