幕末に活躍した長州藩の高杉晋作は松下村塾に入門し、幕府の役人であり、尊王攘夷運動
の防衛強化のために奇兵隊を結成し、総監となりました。負けず嫌いな性格ですが、もともと
病弱体質だったようです。脱藩の罪で投獄され、持病の肺結核が悪化し29歳の若さで亡くな
りました。そのときには、吐血があり、抵抗力が低く、発熱の症状が見られたようです。
  
今回は、肺結核にちなんで「肺がん」の検査について学んでいきましょう。

1. 胸部X線検査
肺にがんを疑う影があるかを調べます。簡便で広く普及した検査であり、集団検診で用いら
れています。
   
2. 胸部CT検査
体の断面を描いたり、得られた写真から立体構成を描いたりすることが可能で、がんの大き
さ、性質、周囲の臓器への広がりなど胸部X線検査よりも多くの情報が得られます。

3. 喀痰細胞診
がんの組織からはがれ落ち痰に混ざって出てきたがん細胞を検出する検査です。1回だけの
検査ではがん細胞を発見しにくいため数日かけて何回か繰り返し痰を採って検査します。

4. 気管支鏡検査(気管支鏡下肺生検)
気管支鏡と呼ばれる内視鏡を鼻または口から挿入して気管支の中を観察し、がんが疑われ
る部位の組織や細胞を採取して調べます。検査前に喉や気管の痛みを軽減するため口腔の
奥まで局所麻酔を行った上で行います。

5. 経皮針生検(けいひはりせいけん)
気管支鏡検査が難しい場合や行っても診断ができなかった場合などに行います。X線透視や
CTガイド、超音波装置で確認しながら、皮膚から細い針を肺に刺して組織を採取して調べま
す。

6. 胸腔鏡検査

胸を小さく切開し、胸腔鏡と呼ばれる内視鏡を肋骨の間を通して胸腔内に挿入し、肺や胸膜
あるいはリンパ節の一部の組織を採取して調べます。

7. 肺生検
胸腔鏡検査で組織の採取が難しい場合には、手術で胸を切開し、肺や胸膜あるいはリンパ
節の一部の組織を採取して調べます。

8. 胸水穿刺(せんし)細胞診
胸に水がたまっている場合は、皮膚から細い針を刺して胸水を採取し、胸水の中にがん細胞
がないかを調べます。

9. バイオマーカー検査
薬物療法を行う場合、採取した組織を用いて、治療による効果を予測するための検査を行い
ます。組織分類が非小細胞肺がんの非扁平上皮がん(腺がん、大細胞がん)の場合、がん細
胞の増殖に関わる遺伝子の有無を調べることにより、分子標的薬の使用を検討します。

10. 腫瘍マーカー検査
腫瘍マーカーとは、体のどこかにがんが潜んでいると異常に大量に産生される物質です。が
んの種類に応じて多くの種類があり、血液検査により量を測定します。しかし、この検査だけ
でがんの有無を確定できるものではなく、がんがあっても腫瘍マーカーが異常を示さないこと
もありますし、逆にがんがなくても異常を示すこともあります。

非小細胞肺がんの腫瘍マーカーとしては、CYFRA21-1、CEA、SCC、SLX、CA125があります
。小細胞肺がんの腫瘍マーカーとしては、NSEとproGRPがよく使われています。

11. 肺がんの広がりを調べる検査
リンパ節や遠隔臓器への広がりを調べるために、必要に応じてCT検査、MRI検査、超音波(
エコー)検査、骨シンチグラフィ、PET-CT検査などの画像検査を行います。
高杉晋作もこのような最新の検査を受けてみたいと思ったのでしょうか。
なにごとにも予防医学って大切ですね

臨床検査技師/緊急検査士
石﨑 沙織

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