2回目の抗がん剤治療に出かけていった母、今度はあまり待たされなかったようで、私が会社から帰宅した時には既に家にいて夕飯も作ってくれていました。

「どうだった?」
と聞くと「まぁ、別にそれほど変わったかんじはないかな」という答えが返ってきました。

抗がん剤の副作用がその姿を見せ始めたのは、翌日の事でした。

翌朝、いつもなら私が階下へ降りていけば、ひと足先に起床した父と母が「おはよう」と声をかけてくれるのですが、その日、母の姿はありませんでした。

「お母さんは?」
そう聞くと父は「まだ寝てるよ」と答えました。

「なんか、吐き気がするんだって」

ついに副作用が出たかな、と直感でそう思いました。

もともと偏頭痛持ちで、気圧の変化に敏感な母は、天気が急に悪くなったりすると頭痛と吐き気で体調を崩す事がよくありました。
もしかしたらそれかな、と思わなくもなかったのですが、天気や気圧を考えると、どうにも不自然でした。おそらく抗がん剤の影響だろうな、と思い、ついに来たか、と心臓が大きく脈打ちました。

私は会社へ行かなければなかなかったので、気にしながらも出社し、帰宅してから様子を聞くことにしました。

帰宅時には母は居間におりましたが、明らかに体調が悪そうで、話を聞くと午前中に何度か嘔吐し、日中はずっと横になっていたそうです。
夕方少し回復して果物を少し食べて、テレビを見ていたとの事でした。

「朝よりは楽になったけどね」
そう言う母は、確かにいつもの「天候による体調不良」に近しいような雰囲気で、それほど目に見えて弱りやつれたという感じはなかったのですが、明日以降どうなるか分からないという不安が私たち一家を襲いました。

しかし、その翌朝になると、母の体調は前日よりも良くなったのです。
本調子というわけではなかったのですが、吐き気は完全におさまったようで、朝から通常通り起き上がって家事などしておりました。

母の体調が悪くなったのは、抗がん剤を入れた翌日がピークで、それから数日のうちにほとんど回復したようでした。
もしかしたらいつもの体調不良がたまたまこのタイミングで出ただけかもしれないな、と思いながらも、それでもじわじわと抗がん剤が母の身体を侵食しているような妙なそら恐ろしさを感じました。

そして、2回目の抗がん剤投薬から1週間後に、今度は違った形で副作用が現れ始めたのです。

がんの患者会
母と家族のガンとの闘病記

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