日本では、毎年約1万人の女性が発症し、うち3000人が亡くなっているという子宮頸がん。
古村比呂さん、大竹しのぶさんを始め、多くの有名人もかかっている子宮頸がんは、決して珍しいがんではなく、約74人に1人の割合で発症するといわれています。
特に、近年では20代から30代にかけての発症が増えていますが、この時期は結婚・出産など、まさに女性にとっては「人生のイベント期」とも重なり、子宮のことはとても気になるもの。
実は、子宮頸がんはあらゆるがんの中でも「唯一予防できるがん」ともいわれ、HPVワクチンが予防に有効であることがわかっています。
「乳がん・子宮がんを語る女子会」メンバーにも女の子を持つママが数名いますが、やはり予防接種は悩みの種で、ワクチンに対する漠然とした不安感があります。
そこで、今回は娘を持つ人には知っておいてほしい子宮頸がん予防ワクチンの基本知識についてご紹介します。

子宮頸がんの原因:HPV感染

子宮頸がんは「ヒトパピローマウイルス(以下、HPVと表記)」が原因とされていて、主な感染ルートは性交です。このHPVですが、多くの場合は感染しても自己免疫力によって自然に排除されますが、なかには排除されずに子宮内に残る人が全体の約1割となり、さらにそのうちの約1割に細胞の異常が現れるそうです。
とはいっても、この段階では全てがんになるわけではなく、ここから最終的に残った約1割の人が子宮頸がんを発症するというプロセスを辿っていきます。
子宮頸がんの怖さは、自覚症状がほとんどないところにあるので、定期的な検診を受けることが大切なのです。

子宮頸がん予防方法

現在ある子宮頸がんの予防方法は、ワクチン接種と定期検診です。既に欧米諸国ではワクチン接種が定着していますが、日本では2013年に予防接種を認められてすぐに起こった副反応の問題が明るみになったことで、現在はワクチン接種の奨励はされておらず、厚生労働省でも副反応との因果関係の調査を進めています。(接種の中止はされていないため、自費診療では受けられます。その際は、ワクチンの有効性と副反応について十分理解した上で接種しましょう。)
そんな現状の中、娘を持つ保護者によっても接種する人とそうでない人に分かれています。

<賛成派の主な理由や意見>
・やっぱり娘の将来を考えて受けさせたい。
・諸外国では普通に受けているのだから大丈夫だろう。
・身近に子宮頸がん患者がいるので、予防できるものはしたい。
・副反応があったら受診すればいい。(他の予防接種にも副反応はつきもの)

<反対派の主な理由や意見>
・副作用が怖い。もし重篤な症状が出たら国が本当に補償するのか不安。
・(厚労省も因果関係は調査中だし)不安だからワクチン接種は見送りたい。
・(効くのはわかるけれど)安全が完璧にわかってから娘に受けさせたい。
・今でも予防接種は多すぎる。これ以上安全面がわからないものは打ちたくない。

このように、欧米諸国では既に接種されているので大丈夫だという意見と、子宮頸がんワクチンの有効性は理解するものの、万が一のデメリットを考えると難しい等々、個人によっては色々な考えがあるようです。

子宮頸がんワクチンの接種方法は?

子宮頸がんワクチンの接種は、小学6年生から高校1年生までで、標準的な接種時期として中1の半年間に3回接種することで十分な予防効果を得られます。
主に、産婦人科や小児科で予防接種を受けることができますが、もし接種をする場合は、ワクチンには数種類あるので必ず同じ種類を接種しましょう。
気になるワクチン代ですが、現状では自費診療のため1本1万円から2万円とかなり高額です。でも、理論上は20年効果が続くことを考えるとそう高くないとお考えになる人もいるようです。
いずれにせよ、このワクチンだけではなく20歳以降は定期的な子宮頸がん検診も受け、体の変化には常に気を配っていくことが最も大事な「がん予防」になっていきます。

有名雑誌や大手メディアでコメントするライターやTV出演もある女性陣を結集した女子会
乳がん・子宮がんを語る女子会

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