抗がん剤の治療を始めて2ヶ月ほどが経ち、3回目の投薬をおこなった後、いよいよ副作用が如実に表れるようになってきました。

髪の毛はどんどん抜けて、髪の質も変わってしまいました。
色が薄くなり、とても柔らかくなったのです。
なんというか、鳥の雛の産毛のようなかんじと表現するのが良いのでしょうか、そのようなイメージで、柔らかくフワフワとしたものになり、それが毎日毎日抜け続けました。

この頃にはもう家の中でも帽子を被っていたので、どのような状態になっているか家族にも見せてくれていませんでしたが、本人曰く「今が一番汚い。抜け始めた時点でバリカンで丸刈りにしちゃう人の気持ちが分かるわ~」との事でした。
おそらく、まだらに抜けていくため、大量の円形脱毛症がバラバラにできているような状態だったのではないでしょうか。
見せたがらないので、あえて見せろという事もなく、そっと見守っていました。

毛髪が抜けるのには痛みが無いので、精神的にはかなり辛いものがあったかとは思うのですが、痛みが無い分まだマシで、他にも次々に表れる副作用の方が見ていられないほど辛そうでかわいそうでした。

嘔吐感や頭痛には相変わらず慢性的、断続的に悩まされていましたし、3回目の抗がん剤治療後には、手のしびれがひどくなったようでした。
また、腕が重くだるく感じられるようになってしまったらしく、手が上がらないとも言っていました。

注射の針がもう肌を通さないくらいカチカチになってしまったとも言っていました。
腕を見せてもらいましたが、確かに、不自然に皮膚が硬くなっていました。
いくつも注射の痕が残っているのが痛々しくて、辛い治療なんだな、と改めて思いました。

それでも、母はいつものように弱音は吐かず、やりたい事をやれる範囲でやりながら、ネガティブとは縁遠い生活を送っていました。
抗がん剤の投薬中も、好きな音楽を聴いたり、小説を読んだり、家にいても、大好きな読書は欠かさず、「味覚がバカになった」と言いながら、食事も作ってくれました。

抗がん剤の副作用のひとつに、味覚がおかしくなる、というものもあるそうです。
甘いものを苦くかんじるようになったり、塩味が分からなくなったりするらしく、母も「味が全然分からない」と困っていました。
風邪を引いて鼻が詰まって味が全然分からなくなってしまったときのような感覚でもあり、しかしそれとは少し違う、変なかんじ、だそうです。

がんの患者会
母と家族のガンとの闘病記

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