がん治療の三大治療法のひとつである抗がん剤を使用した化学療法には、副作用として脱
毛があることは多くの人が知っているのではないでしょうか。この記事では、抗がん剤治
療おける脱毛の特徴について解説します。

■抗がん剤治療と脱毛の関係
抗がん剤は、天然の成分や化学成分を含んでおり、細胞分裂にダメージを与える作用のあ
る薬で、がんの治療薬として使用されています。がんの原因であるがん細胞は、もともと
は異常を起こした自分の細胞です。抗がん剤は全身に作用するため、がん細胞のみならず
、正常な細胞にもダメージを与えるものです。そのため、抗がん剤を使用すると、脱毛、
吐き気、免疫力の低下など体全体の組織に副作用が現われます。

通常、抗がん剤治療によって副作用が生じた場合には、吐き気に対しては吐き気止めが処
方されるように、対症療法が行われます。しかし、副作用のひとつである脱毛は、命の危
険にかかわるものではないため、患者さんへのアフターフォローが不十分といえるでしょ
う。

■抗がん剤治療で脱毛するわけ
抗がん剤治療で脱毛が起こるメカニズムは、抗がん剤に含まれる成分が、直接頭皮や毛根
の細胞に影響を与えることが原因です。具体的には、髪の成長を促す細胞の分裂が止まる
ため、成長期の髪が、徐々に抜け落ちるようになります。一方、すでに成長が止まってい
る休止期の髪については、影響を受けることがありません。そのため、抗がん剤治療によ
る脱毛は、まばらに脱毛が起こるのが特徴的です。

また、抗がん剤という髪のみの脱毛をイメージされる人も多いでしょう。抗がん剤による
脱毛は、髪だけでなく、眉毛、まつ毛、陰毛など体に生えている毛のすべてに起こること
を知っておきましょう。

■すべての抗がん剤の脱毛するわけではない
テレビドラマや映画の影響で、抗がん剤治療をすると必ず脱毛すると考えている人もいる
のではないでしょうか。実際には、抗がん剤にはいくつかの種類があり、副作用に脱毛が
強く出るものとそうでないものがあります。ここでは、脱毛が起こりやすい抗がん剤につ
いて挙げていきます(※上の列ほど副作用として脱毛がでやすくなります。)。

・タキソール、タキソテール
・アドリアシン、エンドキサン
・シスプラチン、カルボプラチン
・ジェムザール、5FU、TS1、ノルバデックス など

なお、抗がん剤治療には複数の薬を組み合わせることが多く、副作用の出方にも個人差が
あります。実際の脱毛のリスクについては主治医に確認してみてください。

※記事内で紹介している抗がん剤については薬剤師が確認しています。しかし、副作用の
出方にも個人差がありますので、実際の脱毛のリスクについては、主治医に確認してくだ
さい。

看護師・保健師
江波 明子

相談する

コメントを残す

PAGE TOP