前回のアサーション理論では、コミュニケーションパターンは3つに大別できるとご紹介しました。
3つとは、
1)アグレッシブ(攻撃的:自分は大切にするが相手は大切にしない)
2)ノンアサーティ
ブ(非主張的:相手は大切にするが自分は大切にしない)
3)アサーティブ(自分も相手も大切にする)です。
ここで3つの質問を皆さんにしたいと思います。

例1:スーパーでレジ待ちの列に割り込まれたときにどんな反応をしますか?
1)「なにをしているんだ、みんな並んでいるんだから後ろに並べ」と怒る
2)何も言えずそのままにする
3)「みなさん並んでいるので、後ろに並んでください」と言う

例2:「今夜はデートだ!」とワクワクした気持ちで仕事をしているときに、上司から急な残業を頼ま
れたら?
1)「急に言われても困ります。今日は無理です」ときつく断る
2)だまって引き受ける
3)「今夜は大切な用事があるので難しいのですが、明日の朝では間に合いませんか」と丁重に断
り代替案を提案する

例3:夕飯を作ろうと思っていた時に友達から悩み相談の電話がかかってきたら?
1)「今忙しいの、話しをきくのは無理よ」ときつく断る
2)だまって悩みをきいてあげる
3)「今は夕飯づくりがあるから難しいの、2時間後ならゆっくり話せるよ」とこちらの都合や代替案
を伝える

例1-3とも、1)がアグレッシブ、2)がノンアサーティブ、3)がアサーティブのパターンです。誰し
も、常に同じパターンをとるわけではありません。相手や、その時の気分などによって無意識にか
わるはずです。たとえば、例3の友人が大切な親友であれば2)、よく迷惑をかけられているような
同僚だったら1)になるかもしれません。例1で、列にわりこんできた人が強面の男性だったら2)、
温厚そうな女性だったら3)になるかもしれません。

より多くの場面でアサーティブになれたら、常にさわやかな気分でいられると思いませんか・・・?
これまであまりアサーティブな伝え方をしていなかった方は、急にやろうと思っても難しいかもしれ
ません。まずは、「自分の心のなかで、アサーティブになって」みましょう。

例えば、例2の場面で、残業を断れずつい引き受けてしまった場合。「本当は約束があるからと断
りたかったのに、つい引き受けてしまったな」と、自分の本音を意識するのです。ノンアサーティブ
なパターンをとる方は自分を大切にしていないことが多いのですが、心の中で自分の本音を意識
することで、だんだん自分を大切にできるようになり、気分も楽になっていきます。

次回も、コミュニケーションのコツをご紹介します。

医師・精神科医
樋野 (ひの)
PAGE TOP