前回に引き続き、今回は脂質項目の異常とその原因について説明していきたいと思います。また、脂質項目の中のTG(中性脂肪)は食事の影響がよく受けるので健康診断や人間ドックを受ける前の飲食は控えることをおすすめします。

■脂質項目

1.異常とその原因
コレステロールが高値や低値示す原因としては遺伝性や続発性(何らかの病気が原因で起こること)が大半を占め、その他に生活習慣が関わってきます。
具体的に遺伝性の病気としては家族性脂質異常症や複合型高脂血症があり、続発性の病気としては甲状腺機能亢進・低下症、肝疾患(肝炎や肝硬変、脂肪肝など)、糖尿病、肥満症などがあります。

1-1.脂質異常症とは
パート④で説明したT-cho(総コレステロール)、HDL-C(善玉コレステロール)、LDL-C(悪玉コレステロール)、TG(中性脂肪)の異常が原因の病気で生活習慣病の中の一つでもあります。脂質異常症は今すぐ何か起きる病気ではなく長年放置すると大きな病気を引き起こすきっかけになる病気です。また、ここ数年話題となっている動脈硬化の原因となり、結果的に心筋梗塞や脳梗塞を起こすリスクが大変高くなります。また、脂質異常症とは広義的な意味であり、狭義的には1-2のような分類になります。

1-2.脂質異常症診断基準(空腹時採血のとき*)
高LDLコレステロール血症     140mg/dL以上
境界域高LDLコレステロール血症  120~139mg/dL**
低HDLコレステロール血症     40mg/dL未満
高トリグリセリド血症       170mg/dL以上
*10時間以上の絶食後に得られた結果を使用します。(水やお茶などの水分は飲んでOK)
**境界域の場合はその他にリスクの高い病気がないか調べ、その結果により治療の必要性を考える。
(日本動脈硬化学会(編):動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版より一部改変)

2.今回のまとめ
脂質検査項目の異常は、異常値が出ても深刻に捉えず、軽い気持ちで時間があるときに医療機関に受診するくらいがいいと私的には思います。また、脂質項目の異常はからだの代謝に関わるホルモンを作る甲状腺(喉のあたりにあるH型の臓器)の異常の発見にも役立つ便利な検査項目でもあるのでぜひ検査されることをオススメします。
さて、次回は糖質の検査項目について説明したいと思います。

臨床検査技師
朝野
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