食生活の変化によって増加傾向にある大腸がんは、日本人に多いがんの一つで肺がん、胃がんの次に死亡率が高いがんです。今回は大腸がんの中でも結腸がん(けっちょうがん)と直腸がん(ちょくちょうがん)のリスク要因と予防法をご紹介します!

■大腸がんとは
大腸は胃や小腸で食べ物を消化吸収したのちに、水分を吸収して便を硬くする役割をしています。大腸は位置によって結腸・直腸・盲腸に分かれており、いずれかの部位の粘膜細胞が悪性腫瘍になったことで発症する病気です。進行は比較的ゆっくりですが、進行すると他の臓器やリンパ節に転移する場合があります。

1.結腸がん(けっちょうがん)
結腸はとても長く結腸の中でも肛門に向かって上行(じょうこう)・横行(おうこう)・下行(かこう)・S状(えすじょう)結腸に分けられます。特にS字結腸はがんができやすく、便がS状結腸に停滞しやすいからだと考えられています。

2.直腸がん(ちょくちょうがん)
直腸は肛門に一番近い部分に位置し、大腸がんのうちの半数がこの直腸にできるがんです。S字結腸と同様に肛門に近いことで便が停滞する時間が長いため、便に含まれる発がん性物質に触れる時間が多くなることでリスクが高まります。

■大腸がんのリスク要因
大腸がんは認知度も高くよく食の欧米化が原因であると言われます。なぜ、食生活の変化が大腸がんのリスク要因になるのでしょうか?そのほかのリスク要因も含めご紹介します!

1.現代人の食事の変化と喫煙・アルコール
ファストフードや肉中心の食事へと変化したことで食事のカロリーが高く便が腸内に留まる時間が長くなったことが関係しています。肉や油などの動物性のタンパク質や脂質ばかりの食事は肥満の原因にもなり、肥満男性はリスクが上がることがわかっています。また、喫煙や過度のアルコール特にビールは直腸がんのリスク要因です。

2.遺伝的な要因や大腸の病気を患っている
家族の中に大腸がんの人がいる、ご自身が大腸ポリープや潰瘍性大腸炎にかかっている場合にはリスク要因です。また、「リンチ症候群」と呼ばれる遺伝性のがんがあり、若いうちから大腸がんを発症する可能性があります。

■大腸がんを予防するには
予防には動物性の脂質・タンパク質などの肉や油っこい食事をせず、野菜や魚・乳製品などをバランスよくとることが大切です。特に野菜や果物に含まれるビタミンC・Eは発がん性物質を作るのを阻害する働きもあるため予防に効果があります。喫煙や過度のアルコール、肥満も大腸がんのリスク要因となるために適度な運動や禁煙を心がけましょう。また早期発見のために定期的に検査を受けることも大切です。

■まとめ
今回は大腸がんについて紹介しました。魚や穀物中心の食生活から肉やファストフードなどを食べる機会が増えたことで大腸がんのリスクも高くなります。大腸がんは初期であっても便の異常やお腹の痛みなどの症状があるため、気になる症状がある場合は検査を受けましょう。

臨床工学技士
宮座 美帆

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