皆さんこんにちは。前回は「治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」の中から、が
んにり患した方の両立支援を考える際に把握しておく必要のある3大治療法について触れま
した。今回はそれを踏まえた「がんにり患された方の両立支援についてのポイント」について
理解を深めていきたいと思います。

【がん治療の特徴を踏まえた両立支援の対応について】

 ・がんの3大治療方法である「外科手術」「化学療法」「放射線治療」は、がんの種類や進行
度に応じて組み合わせる「集学的治療」が基本です。また治療の進行や内容、回復の度合い
など個人差が大きいのもがんの特徴だと考えられます。そのため、両立支援を進める場合、
がんの種類や進行度はもちろん、がん治療法の特徴を踏まえた対応が必要になっていきます。

【がん治療法に関わる特徴と両立支援上の配慮について】

[外科手術]
・入院期間や手術後に表れやすい合併症や制限していく必要のある動作などについて確認
していきます。主治医との情報共有のもと、職場復帰までのおおよその期間を見積もることが
可能になりますが、術後の経過や合併症には個人差がありますので、療養が必要な期間や
配慮していく内容に関して退院時に働き手側が主治医へ確認して事業者側へ伝えていくこと
も大切です。

[化学療法]
・治療を1から2週間程度の周期(1コース・1クール)で複数回行うため、その副作用によって
は周期的に体調変化が現れる場合があります。治療内容や期間、利用する薬剤によっては
、いつごろどのような症状が現れやすいのか予測することもできるため、化学療法を受けなが
ら就労継続をする場合は、働き手側が主治医へ確認して事業者側へ伝えていくことも重要で
す。

[放射線治療]
・通院しながら治療を継続することも可能です。通院の回数や副作用の出方も個人差が多
いため、治療スケジュールを働き手側が主治医と確認し、事業者側へ情報提供していくこと
が望ましいです。

治療内容や経過観察は長期にわたることが多く、治療に伴う予期せぬ副作用が現れることも
、治療内容やスケジュールに変化が現れることも多いのが、がんの治療を受けていく際の特
徴です。また、がんにり患されたことによる精神的な衝撃もとても大きいものです。メンタルヘ
ルス面の配慮と、がん治療を進めていきやすくするための配慮を行いながら、就業上の措置
を柔軟に変化させていく必要があります。事業者はもちろん、働き手もこれら変化が起こりう
ることを理解した上で、就業上の措置や治療に対する配慮に関して、その都度情報を互いに
共有し、話し合うことが望ましいのです。

これまで数回にわたって「治療」と「働く」の両立のための「両立支援」を取り上げてご紹介をさ
せていただきました。この内容ががんをはじめとして疾病をもつ方々が生きがいを持って働く
ことと治療生活の両方の折り合いをつけながら生きていく一つのきっかけになれば幸いです。

社会福祉士
佐々木

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