女性は約40年弱の間、毎月の月経とともに過ごしています。こんなに長い期間関わる月経に
ついて、どこまでご存知でしょうか。子宮のケアのために、月経についてもう一度振り返って
みましょう。

月経とは、簡単にいうと古くなった子宮内膜を入れ替えるということですが、生理周期からそ
の流れを詳しくみていきましょう。月経が終わると、女性ホルモンの一つであるエストロゲン(
卵胞ホルモン)が分泌され、子宮内膜を徐々に厚くしていきます。この時に、子宮内膜は血液
を含んで厚くなっていきます。エストロゲンの分泌量がピークになると黄体化ホルモン(LH)が
分泌されて、排卵を促します。

排卵が終わった卵胞は、黄体となってプロゲステロン(黄体ホルモン)を分泌します。プロゲス
テロンは、排卵された卵子が精子と受精して受精卵となり、子宮内膜に着床することを助ける
ために、体温を上げ、子宮を下から上へと収縮させて受精卵がうまく子宮内を転がるようにし
て、妊娠のために働きかけます。

受精卵が子宮内膜に着床しなかった場合、月経が起こり子宮内膜が剥がれるともに子宮内
に出血が起こります。血液内の酵素によって子宮内膜は溶けて経血となり、血液内のプロス
タグランジンという成分によって子宮が収縮して経血が押し出されます。子宮内膜がキレイに
取れて新しく内膜が作られると出血が止まり、月経が終わります。これが月経の一連の流れ
です。子宮は無菌な場所であるために、体の中で最も清潔な水分である血液によってキレイ
に掃除されるのです。

女性の体のライフサイクルはこの月経の流れ(ホルモンバランスの変化)によって左右されて
いるといえます。排卵の前には肌のコンディションが良く、女性らしくイキイキとして魅力が高
まる時期です。排卵が終わると体は妊娠のために働き、子宮が下から上へと収縮するために
その影響で便秘になりがちになります。そして、妊娠や月経のため多くの水分が必要となるた
め、体内に水分を蓄積し、むくみのトラブルにもなることがあります。

月経の時に子宮を収縮させるためのプロスタグランジンは、子宮内に滞ると生理痛の原因に
もなります。また、うまく子宮内膜が剥がれなければ、より多くの血液を子宮内へ流して子宮
内膜を除去するように働き、貧血や月経過多となることもあります。

このように、PMSや月経前後のトラブルは病気ではなく、正常に子宮環境を整える働きの中
で起こるものであるといえます。スムーズにサイクルが進めば、女性特有のトラブルも避けら
れるのです。

看護師・保健師・予防医学指導士
和田 路子(わだ ろこ)

看護師として実務18年目となる。
国立大学医学部看護学科卒業後、公立病院周産期センターにて勤務。
がん看護や周産期ハイリスク事例、NICUにて多くの実務経験を経る。
自身の不調の経験から、予防医学のに出会い、予防医学指導士の資格を取得。
女性の看護経験から多くの女性にセルフケアの重要性を伝えたいと感じ、女性の体について知るためのセミナーや子宮ケアについての講座を行っている。

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