ヒトパピローマウイルス(以下HPV)をご存知でしょうか?
女性の子宮頸がんの原因となり、主に性器接触で感染し性交渉を経験した男女の多くが感
染しているウイルスです。
2013年6月にHPVワクチン接種後の有害事象が認められ、マスコミに大きく取り上げられ
たことは、多くの女性にとって衝撃であり記憶に新しいかもしれません。

テレビや雑誌などのマスコミが主な情報源な女性のなかには、HPVワクチン接種をするべ
きか、やめておくべきか悩んでいる方もいるでしょう。
そこで今回は、HPVワクチン接種の副作用について考えていきます。

■HPVワクチンの効果と副作用

HPVワクチンには「サーバリックス」と「ガーダシル」の2種類があり、どちらもHPV感
染症を防ぎ子宮頸がんなどの発病を予防します。
ワクチンにより接種スケジュールが異なり、複数回に分けて接種していくことが必要です

副作用は軽度から重度のものがあります。

軽度の場合、発熱や接種部位の炎症(腫れや熱感や痛み)程度にとどまります。

重度の場合、アレルギー反応、手足の神経障害、脳の障害が出現することがあり、この症
状により一時的に登校することができなくなった学生の方が、マスコミに大きく取り上げ
られました。

■厚生労働省は「HPVワクチンは、積極的におすすめすることを一時的にやめています」と発表

HPVワクチンの副作用のマスコミ報道を受けて厚生労働省は「HPVワクチンは、積極的に
おすすめすることを一時的にやめています」と発表。

今までどおり無料で定期接種はできるものの、予防接種法第9条に規定する「予防接種す
る義務にはあたらない」とされました。

つまり、この発表は、「受けないほうが良いですよ」という意味ではなく、「受けるかど
うかは自己判断してくださいね」という意味です。

■2018年10月現在、希望者はHPVワクチン接種できる

2018年10月現在、HPVワクチン接種は原則無料ででき、健康被害に対する救済処置も高い
水準で準備されています。

現状では先進国の中で日本は、HPVワクチン接種率がずば抜けて低い水準です。

WHOはこの現状に対して、「安全で効果的なワクチンが使用されないことに繋がる現状の
日本の政策は、真に有害な結果となり得る」と警告しています。

また、日本産婦人科学会からは「HPVワクチン接種は必要であり、積極的推奨の再開を求
める」と国に対して求める強い声明を発表しています。

HPVワクチン接種による副作用の出現をゼロにすることはできません。

しかし、ワクチン接種をしないことによる不利益もあります。
メリットとデメリットを天秤にかけ、ワクチン接種するかどうかの判断を冷静にしていた
だきたいと思います。

看護師・保健師
嶋津 佑亮
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