ピルを内服すると、乳がんになる確率が上がるという話を耳にされた人もいらっしゃるかもしれませ
ん。避妊目的や、月経前症候群(PMS)の改善など、多くのメリットのある低用量ピルですが、この
話は本当なのでしょうか?ここでは、低用量ピルとがんの関係についてお話ししたいと思います。

■低用量ピルの効果
低用量ピルは、エストロゲンとプロゲステロン、2つの女性ホルモンが含まれた薬です。避妊目的だ
けでなく、生理痛や生理不順、PMS、子宮内膜症などの婦人科疾患の治療に使用されます。また、
ホルモンバランスを整える効果があるため、ニキビの改善や多毛症に効果があることがわかってい
ます。

■乳がんとの関係
以前は、低用量ピルの内服によって乳がんのリスクが有意に増加すると言われていました。最近
の研究では、低用量ピルの内服によって、わずかながら乳がんのリスクが増加する可能性がある
とされています。

ですが、女性ホルモンの含有量が低いピルを使用した場合や製剤の種類によっては、乳がんのリ
スクは増加しない可能性があると報告されているほか、低用量ピルの中止後、10年経過すると、ピ
ルを内服していない人と乳がんのリスクに差がなくなることがわかっています。乳がんのリスク増加
はわずかですが、心配な場合にはホルモン量や製剤の種類を医師に相談してみましょう。

■その他のがんとの関係
低用量ピルの内服によって、乳がんのリスクはわずかに増加しますが、それとは逆にリスクが低下
するがんがあります。それが、子宮体がん、卵巣がん、大腸がんの3つです。特に、子宮体がんの
場合、低用量ピルの内服を中止した後も、がんのリスク低下の効果が持続することがわかっており
、中止後20年以上経過してもその効果が続くことが報告されています。

■まとめ
低用量ピルの入手方法としては、婦人科を受診し、診察を受けた後に処方してもらうのが一般的で
す。低用量ピルには、内服してはいけない病気や状態が多く存在するほか、まれに血栓症という致
死的な病気を起こす場合があります。通販で購入する方法もありますが、医療機関で診察を受け
てから処方してもらい、継続的に診てもらうようにしましょう。また、低用量ピルの内服の有無に関
わらず、年に1回は子宮頚がんと乳がんの検診を受けるようにしましょう。

看護師
広田 沙織
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