ノーベル賞を受賞された本庶佑氏のニュースが発表されて以来ますます、「免疫療法」に関するご
質問が多くなった印象があります。
今回は、この免疫療法の考え方について参考になればと思い
書かせていただきます。


■免疫療法とは

免疫療法とは体が細菌やウィルスなどの外敵と戦う力を免疫力といいます。この免疫力が落ちると
風邪などの病気にかかりやすい状態になります。がんに関しても同様で、毎日、体の中では、何万
何十万回の戦いが繰り広げられています。免疫療法とは、体が外敵と戦う力が落ちている状態を
本来の力まで回復させる治療のことをいいます。

治療というと病院での治療を思い浮かべると思いますが、幅広く捉えると、例えばリハビリ運動やサ
プリメント、食事療法などの身近なものも含まれます。

これまでの免疫療法の考え
外敵と戦うのは、血液の中の白血球の中にあるリンパ球やT細胞、好
中級などです。これまで、この戦う兵士である白血球を増やす治療の研究が行われていましたが、
なかなかはっきりとした成果は出ず、保険適用となるものはありませんでした。


■免疫チェックポイント阻害薬とは?

これまでの免疫療法とは違った視点で開発されたのがオプジーボなどの免疫チェックポイント阻害
薬です。
がん細胞には、白血球が免疫力を発揮させないように攻撃をブロックするという仕組みが
あることがわかりました。このブロックを解除する方法として、免疫チェックポイント阻害薬が開発さ
れました。この薬がブロックを解除することで、白血球は本来の力を回復させることができます。

これまでの免疫療法では明らかな効果や成績が出なかったのに対し、免疫チェックポイント阻害薬
は効果がはっきり出たため保険適用となりました。

ただ、誰にでも効果があるわけではなく、病気の種類の得意分野があるとともに、使用するに当た
っては、遺伝子検査で合う合わないの判断があります。また、副作用も抗がん剤とは異なる免疫に
関わる副作用の報告があるため、経験のある医師や何かあったときにすぐに対応ができる病院で
行うことが推奨されています。現在も臨床試験が行われ、適応の拡大が期待されている治療です。

免疫療法で効果がしっかり確認されている治療は、この免疫チェックポイント阻害薬ということには
なりますが、この治療が適応にならなかったとしてもやれることはまだまだあります。
次回は、免疫力を高めるためにできることについてお伝えしたいと思います。

看護師
高原
PAGE TOP