皆さんこんにちは。前回は災害と保健・医療・福祉サービスについての状況について触れまし
た。今回は災害時に特に個別的な対応が必要である保健・医療・福祉サービス利用者が事
前にできる範囲の準備についてまとめていきたいと思います。

【一般的な備えについて】
保健・医療・福祉サービスの利用者にとって、「自立できる範囲」は人それぞれ違います。自ら
の判断で安全を確保する方法を考えて行動できる人も当然おりますが、疾患などにより自ら
の意思を外に発信できない人や、身体的に一人ではその場から動くことが難しい人も当然お
ります。中には暮らしの段取りができないために、自分の周りに危険が迫っている状況を理
解しにくい人もおります。ここでは、共通して備えていく必要があることや理解しておく必要が
あることを列記したいと思います。
(1)安否確認の手段を明らかにする
・災害が起こった場合は、今の状況や環境がどの程度深刻なものなのか、危機意識をどの程
度持っていく必要があるのか、全体の見通しも含め分からない事が多いです。そのため、自
分自身では優先順位がつけにくい状況が起きてしまいます。
・自分自身の身を守り維持していくことが、即座にできない状況に陥ることが十分考えられま
す。また通常よりもさまざまな物事に時間がかかる場合が当然あります。
・災害にあった場合は、まず、保健・医療・福祉サービスの受け手と担い手の双方向による安
否確認の手段が必要になります。携帯電話をはじめとした通信機器でのやり取りはもちろん
のこと、緊急通報装置がある場合それを押す事で生存している証拠にもつながります。
・在宅福祉サービスを利用している人であれば、サービス事業所からの訪問などによる安否
確認も手段の1つになっていきます。
(2)情報を収集していく手段を確保する
・大規模災害になると、ライフラインのいずれかが止まってしまうことがあります。特に電気が
止まった場合、情報収集が一時的に困難になる場合が多くなります。
・インターネットをはじめ、多くの情報を手軽に得ることができる現代において、電気が止まる
ことは情報収集も情報発信の手段も止まることと同じです。
・情報の送受信を一つの方法だけにせず、例えばラジオなど単一機能であっても電池で動く
もの、手回し充電で動くものなどさまざまありますので、身の回りにおいて使えるようにしてい
くのも良いかと思われます。
・また、人と対面のコミュニケーションによる情報収集や共有も非常に大切です。単独世帯が
多く現代において隣の住人の顔を見たことがない人もいると思われます。しかし災害時では
同じ時間に同じ環境や状況に陥るので、「他者に意思を伝える」という行動がとても大切にな
ります。これはさまざまなつながりを生みますので、結果的に命が助かるケースも多くなりま
す。私もこのような状況に陥った時に、改めて「人との関係性の中に生きている」ことを実感し
ました。
次回も個別的な対応が必要である保健・医療・福祉サービス利用者が事前にできる一般的な
備えについてお伝えしたいと思います。

社会福祉士
佐々木

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