抗がん剤治療を始めてから、「爪が黒ずんでしまった」「爪がボコボコになってしまった
」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか?抗がん剤の種類によっては、爪に変化が
あらわれケアが必要になることがあります。今回は抗がん剤治療中の爪のケアについてお
伝えします。

■抗がん剤で爪が変化する理由
抗がん剤の副作用のひとつとして挙げられるのが「皮膚障害」です。抗がん剤による皮膚
障害が起こるメカニズムについては明らかになっていません。一方で、抗がん剤ががんの
ように細胞分裂の活発な細胞をターゲットにしています。爪や皮膚などの細胞も新陳代謝
が活発であるため、抗がん剤の影響を受けやすいといえます。

●爪に変化を起こす抗がん剤の種類
爪などの皮膚障害はすべての抗がん剤に起こるものではありません。化学療法によって爪
の変形が起こりやすい抗がん剤には、以下のものがあります。

・5FU
・ゼローダ
・TS-1(ティーエスワン)
・ユーエフティ/ユーエフティE
・ファルモルビシン
・タキソテール
・タキソール/パクリタキセル
・アブラキサン
・ドキシル
・ブレオ

■抗がん剤による爪のケア
爪などの皮膚障害は直接命にかかわるものではありません。一方で、見た目の変化に気分
が落ち込んでしまったり、手や足に違和感を抱いたりする人もいるでしょう。健康な人で
も爪が伸びる速度は、1カ月に3ミリ程度です。抗がん剤の副作用で爪の変形がみられる場
合は、じっくりケアに取り組む必要があります。

具体的なケア方法としては、ハンドクリームを爪にも十分に塗りましょう。爪の変形によ
っては、気付かないうちにタオルなどに引っ掛けることもあるので、柔らかめの手袋や靴
下で保護するとよいでしょう。爪の変形による、肉芽が盛り上がったり、爪が食い込んだ
りするようであれば、皮膚科の専門医を受診するようにしてください。

●化学療法中でなければネイルもOK
抗がん剤治療による爪の変色が気になる人は、ネイルで色付けすることもおすすめです。
ネイルすることで、爪の凹凸が少なくなり、引っかかりにくくなるというメリットもあり

ます。
ただし、入院または外来で抗がん剤治療を受ける予定がある場合は、ジェルネイルなど落
ちにくいネイルは控えるようにしましょう。これは、医療機関で診療を受けるときに、パ
ルスオキシメーターと呼ばれる小さな装置で、血液中の酸素の値を確認するためです。パ
ルスオキシメーターは、プローブを指先にはさむので、ネイルをしていると正確な値を調
べることができません。

看護師・保健師
江波 明子
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