乳がん患者の多くは40~50代という年齢で発病しますが、20代という若さで発病する人もいます。
元SKEの矢方美紀さんは25歳で乳がんを発病後、現在はNHK名古屋のホームページ内の「♯乳がんダイアリー」にて、治療の経過や仕事との両立を発信しています。

今回の「乳がん・子宮がんを語る女子会」では、AYA世代の乳がん治療ならではの悩みと乳がんの乗り越え方などを矢方美紀さんの発信よりヒントを得て語ります。

■AYA世代でがんになって悩むこと
10代後半から30代にかけて若い世代のことをAYA(Adolescents and Young Adults=思春期・若年成人)世代と呼びます。
この年代は進学や就職、結婚、出産など人生の転機となることが立て続けに起こりやすい時期。そのため、この時期にがんになることで「がんでも結婚はできる?」「将来子どもは持てるの?」「就職はできる?」「まだ子どもが幼くて将来が心配」などAYA世代特有の悩みを抱えることになります。

■矢方美紀さんの<乳がん発見から現在まで>
2017年12月にセルフチェックをして左胸にしりを見つけた矢方美紀さん。
ちょうど乳がんは自分で発見できるということを知ったばかりで、「何でもないだろう」と試してみたところ、偶然にもビー玉くらいの大きさのしこりがポコッと出ていたそうです。このとき矢方さんは25歳でした。

さっそく受診したところ、2018年1月に病院で乳がん(ステージⅡB)と診断され、その後、2018年4月に左乳房全摘出とリンパ節切除の手術を受けたといいます。
それからの矢方さんは、抗がん剤治療のことや副作用のことや仕事のことなどを「♯乳がんダイアリー」で公開し、日々の体調の変化や気持ちなどを発信しています。

■「♯乳がんダイアリー」から垣間見える乳がんの乗り越え方
「♯乳がんダイアリー」では、矢方さんの抗がん剤治療の様子や副作用の影響、通院頻度などが垣間見れ、多くの乳がんを患う人にとって学びや励みとなっています。
また矢方さんは発病後に身につけた自分なりの乳がんとの対処方法についても発信しています。そこでまだ見ていない人のために、4つほどご紹介したいと思います。

●対処できるものはする
副作用による脱毛、むくみ、爪が黒ずみなどの対処方として、ウィッグや帽子を使うこと、ネイルで爪をキレイにするなどで、できる限り前向きに対処している矢方さん。
AYA世代は対処できることはして、自分自身の容姿の変化にストレスを溜め込まないことが大事なのかもしれません。

●仕事はできる範囲でやる
矢方さんの場合、手術から抗がん剤治療、放射線治療、ホルモン療法と順調に進んできています。しかしここまですでに半年以上かかっており、ホルモン療法の飲み薬はさらに10年飲み続けなければならないそうです。
一般的にも「がん治療は長期戦」になる場合が多くなりますが、それで人生が終わるものではありません。体調が許す範囲で仕事をすることも精神面にいい影響を与えます。
体調を見ながら社会との絆を断たずに生きる工夫も大切です。

●「必ず完治する」」という強い気持ちをもつ
2018年9月9日『世間とのズレ 病気の当事者になって感じること』というタイトルで書かれている記事では、矢方さんの生きるための強い意思が表明されています。
がんであっても終日病気のことだけを気にするだけではなく、家庭のこと、家族のこと、仕事のことなどに心を向けている人は多くいます。矢方さんのように「仕事をすることだって当たり前だと思っている」という気もちも、病気に負けないためには大切な力となるでしょう。

●不安・心配に思うことは吐き出す
矢方さん自身も「抗がん剤で一日中副作用が酷かった」「むくみがひどくて最近毎晩泣いている」など、つらい状況を正直に記しています。
自分の気持ちを隠さず素直に表現することで、自身の気持ちと向き合き、そして整理できることにもつながっています。「溜め込むよりは外に出す」ことで、精神状態を良好にキープするのも大切です。

矢方さん曰く、自分の治療の経過や心境の変化を見てもらうことで、同じ病気で悩んだり苦しんだりしている方と「一緒にがんばろう」という自分なりの思いを伝えたい、という願いでこの発信を行っているとのことです。
矢方さんの「♯乳がんダイアリー」」は、これからも多くのAYA世代の乳がん患者の支えになっていることでしょう。

有名雑誌や大手メディアでコメントするライターやTV出演もある女性陣を結集した女子会
乳がん・子宮がんを語る女子会

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