免疫力を高める方法として思い浮かぶことはどんなことでしょうか。そう聞かれてもすぐに思
い浮かばないと思います。例えば、風邪をひいたときを思い出すとイメージしやすいと思いま
すが、睡眠をしっかり取り、食欲がなくてもお粥など食べやすいもので栄養を摂るなどがある
と思います。つまり、免疫力を高める方法として栄養をとることも睡眠も大切なことなのです。

■1 基本は栄養と睡眠
がん細胞と戦うために質の良い睡眠と栄養は大切です。そのことにより、ウィルスやがん細
胞などと戦う白血球が、私たちの体の中で作られます。つまり、栄養状態が悪いと白血球はう
まく作られません。

手術直後や抗がん剤治療中の人などはなかなか食事が進まないかもしれませんが、1回分
の食事量を減らして回数を分けて食べたり、栄養補助食品などを用いるなどの工夫をしなが
ら、なるべく口から栄養を摂ることが良いと言われています。

また、治療によるエネルギーの消費だけでなく、がん細胞は増殖する過程で体の筋蛋白を破
壊し、エネルギーを奪うという性質があります。がん細胞と戦う白血球を作る、エネルギーを
蓄えると言う意味で栄養補給は大切ですし、エネルギーを温存するための睡眠も重要になり
ます。

■2 苦痛の緩和
食事、睡眠の質を整えるとともに、苦痛を取り除くことも重要です。
痛みや呼吸のしづらさ、お腹の張った感じなど、体にとっての苦痛は日常生活に支障をきたし
ますし、気分が落ち込みや不安が増大するなどの気持ちにも影響します。実際、苦痛のコント
ロールがうまくできないと寿命に影響するというデータもあります。

この苦痛を和らげる方法としては、日常生活での工夫には限界があると思うので、専門家に
相談すると良いでしょう。主治医にまずは相談するとともに、病院に緩和ケア専門の医師や看
護師がいれば、そこに相談するのが良いと思います。

苦痛は言葉で説明するのは難しいので、ペインスケールと言って、痛みを1から10の数字で表
現する方法や、顔の表情が書いてあるイラストを用いて、今のどのくらいつらいのかを表現す
るという方法もあります。

緩和というと、できる治療がなくなった人が行うものというイメージを抱く人が多いと思います
が、実際は治療と並行して行うことが推奨されています。

■3 心が健康でいることも大切/strong>

病気になると、今後どうなるのか、もしこうなったら、など先のことを考え、不安がつきまとうと
思います。考える時間も大切ですが、同じ時間を過ごすのであれば楽しく、心地よく過ごす人
がずっと、心も体も楽になります。

人と話すことは気が紛れますし、何か作業や運動など集中できることに取り組む時間も気分
転換なると思います。また、心が健康であることは治療の効果を上げることにもつながります
し、声を出して笑うことで免疫力は上がります。ご自身の心が安らぐ方法をぜひ探して試して
みてください。

看護師
高原
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