がんの治療をしている人のなかには、病気や治療による見た目が変化して、戸惑っている
人も多いのではないでしょうか。近年、がんの治療の一環として、がん患者の見た目のケ
アであるアピランスケアが注目されています。この記事では、アピアランスケアの目的や
ポイントについて紹介します。

■アピアランスケアってどんなケア?
アピアランスケアは、外観を意味するアピアランスを中心にケアするもので、病気やその
治療によって見た目の変化が起きたときに行われるケアのことをいいます。特に、がんの
治療では、手術や抗がん剤、放射線治療などで、体の見た目に大きな変化が生じることが
あります。がんによる見た目の変化のほとんどは、直接命にかかわるものではありません
が、患者さんの気持ちに大きな影響を与えるものです。

がん患者へのアピアランスケアは、見た目を改善させるグッズを用いる方法と皮膚科や形
成外科などの医療を用いたりする方法があります。アピアランスケアでは、患者さんの見
た目をケアすることで、自信を持っていただき、治療にも前向きになることが期待されて
います。

■すべての患者さんにアピアランスケアが必要?
アピアランスケアは、がん治療によって見た目に変化を生じた患者を対象に行われるもの
です。しかしながら、ケア自体は患者自身の希望がある場合のみに行われるものであり、
必ずしも強制されるものではありません。

特に、がんの治療中は病気の症状や治療の副作用により、自分の見た目について気に掛け
る余裕がないこともあるでしょう。アピアランスケアは、あくまで見た目のケアをして、
患者さんの自信を取り戻すためのものです。体や気持ちに余裕が持ていないときは、無理
してアピアランスケアを行わなくてもよいことを覚えておいてください。

■アピアランスケアはどこで受けることができる?
理想を言えば、アピアランスケアはすべての医療機関で一律に行われるのがよいといえま
す。しかしながら、現代の医療体制では、がんに対する治療にフォーカスされやすく、日
常のなかでアピアランスケアを行っている医療スタッフはごくわずかです。

一方で、一部の医療機関では、アピアランスケアの専門外来を設けていたり、医療スタッ
フによる講習会を行っているところもあります。また、がん患者の集まる患者会に参加さ
れば、見た目ケアに関する有益な情報を得ることができるはずです。

看護師・保健師
江波 明子
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