医療過誤訴訟は、勝訴率がわずか2割とも言われており、数ある訴訟の中でも勝訴することが難しいとされています。今回は、その理由について、考えてみましょう。

1.そもそも、「医療過誤ではない」相談が多い
1つは、患者側の誤解です。医療過誤というためには、医師などの医療関係者が「ミスをした」ことが必要です。ただ、実際に「ミスをした」かどうか、患者やその遺族が判断することは困難で、「医師がミスをしたのではないか?」と思い込んでしまう人もいます。実際、医療過誤相談の9割程度は、本来の医療過誤ではないとおっしゃる医療過誤専門の弁護士の先生もいます。

2.「勝てる案件」は示談で終了する
もちろん、本当に医師や看護師がミスをしている「医療過誤」も発生していますが、明らかな医療過誤の場合には、病院側も認めることがあります。患者側が「勝てる」ような医療過誤事件では、訴訟をせずとも病院側が謝罪をして、示談の話が進みます。病院側も、明らかな医療ミスがあったら認めざるを得ませんし、訴訟をしても負けるので、示談で解決するのです。結果として、示談できていない、病院側が争っている「困難な事案」だけが訴訟となります。すると、患者側が効果的に病院側のミスを立証できず、負けてしまうことになります。

3.専門の弁護士が少ない
3つ目の要因として、医療過誤訴訟に対応できる専門の弁護士がほとんどいないという問題もあります。医療過誤訴訟では、法的にも専門的な対応が必要ですし、最低限の医学的知識も必須です。たとえばいち早く証拠保全をすること、開示された医療関係の資料を読み解くこと、その医療過誤訴訟で何が争点となるのかを医学的な観点から把握することなどが必要となります。ただ、弁護士は法律の専門家ではあっても医療の専門家ではないので、なかなかそういったことに対応できる人が少ないというのが現状です。

4.協力医が少ない
最後に、医療過誤訴訟で患者側に協力してくれる医師がほとんどいない点もあります。医療過誤訴訟で有利に進めるには専門的な医学的知識が必須ですので、医師による協力がないと、困難を極めます。しかし、医師には仲間意識があるので、なかなか医療過誤訴訟で患者側についてくれる人は見つかりません。

医療過誤訴訟は、どのような医療も無関係ではありません。今後の参考にしてください。

—————————————————————-
国内唯一の手術・抗がん剤・放射線といった
標準治療だけでなく先進医療など
あらゆる治療法を含んだ「がん相談」が
がんに詳しい医師・医療従事者、専門家に
24時間365日できるがん相談センター
—————————————————————-
がん無料相談センター東日本
0120-609-332
がん無料相談センター西日本
0120-709-332
—————————————————————-
〒104-0061
東京都中央区 1-16-7 銀座大栄ビル5階
がん相談センター

医療ジャーナリスト(法律家)
福谷 陽子

相談する

コメントを残す

PAGE TOP