■増え続ける乳がん
乳がんになるのは10人に1人といわれる現代、女性にとっては他人事ではありません。乳がんは女性ホルモンである「エストロゲン」に長年さらされ続けていることによりかかりやすくなります。つまり、少しずつ体に蓄積されたエストロゲンが40代、50代でがん細胞を刺激し、発症のピークを迎えるのです。特に閉経後は太りやすく、その脂肪細胞にもエストロゲンを分泌する作用があるため、より乳がんのリスクが高まります。

欧米化した食事は、現代社会の人々の生活に合っていますし、華やかで食べ応えもあるものですが、何事も過ぎたるは及ばざるがごとしですので、食べ過ぎには注意しましょう。さらに飲酒、喫煙、夜更かし、なども乳がんの原因となりうるため、若いうちから意識して丁寧に暮らしていくと長生きできそうです。

■アグネス・チャンさんの乳がん体験より
先日、仕事先でアグネスさんによるがん体験の講演を聞く機会がありました。さすが芸能人はきれい!還暦を過ぎているとは思えないほど若々しく、テレビで見るのと変わらない明るさで会場を魅了していました。アグネスさんが乳がんの治療をしたことはメディアなどでよく知られていることと思います。

アグネスさんはリレー・フォー・ライフというがん患者のイベントに参加した際、胸のしこりを自覚し乳がん検診を受けることになったそうです。現在ではつらい治療を乗り越え、このように元気に芸能活動をしていますが、当時は仕事をしながら治療をしなければならず、相当つらい時期があったことがうかがえます。

■初めての乳がん検診
アグネスさんの話を聞いたり、私自身ががんにまつわるお仕事も受けるようになったということで、私事で大変恐縮ですが、先日会社の健康診断の際にオプションで乳がん検診(マンモグラフィー)を受けました。女性の医師が丁寧に導いてくれたおかげで特に痛みも強くなく、無事に受けることができました。アグネスさんのようにサバイバーとしての体験談からがんを語ることも人々の心を動かすことにつながりますが、まだがんになっていない医療者として、冷静な目で今何が必要かを語ることも大切だと感じています。40代の女性としてもまずは乳がん検診を受けることをお勧めします。

■早期発見・治療が決め手!
乳がんは、先に述べたように増え続けるがんの一つではありますが、早期発見できれば完治が望めるがんでもあります。私が看護学実習生だったときの経験ですが、今でも受け持った乳がん患者さんのことを印象深く覚えています。彼女は特に胸のしこりがあったわけではないのですが、何らかの違和感があり受診しました。当初は医師もそれほど心配はいらないと言っていたのですが、彼女が「どうしても診てほしい、と診察台にしがみついた」と言っていました。その言葉が今でも忘れられません。

詳しい検査をしたところ、彼女の言った通り乳がんだったのですが、初期の乳がんであったため、温存手術を行い、その後の治療も無く無事に退院していきました。きっとあの頃の勢いそのままで元気にされているのではないか、と時々思い出します。どのような形でも、胸の違和感があったら迷わず病院へ行きましょう。しこり、があったらなおさら急いで勇気を持って病院へ行ってください。

この記事を読んで少しでも乳がん検診を受けよう、と心動かされる人がいらっしゃれば幸いです。

看護師・保健師
舘野
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