メリハリの効いたグラマラスなボディに憧れる女性は多いことでしょう。特に女性にとって、豊満なバストは憧れポイントの1つと言えます。バストアップの方法はいろいろありますが、運動やマッサージ、食生活の改善など、どれも長期的な努力が必要になります。この努力を最小限に抑えて気軽にバストアップをしたい人に人気なのが、バストアップサプリです。ところが、このバストアップサプリの成分による、女性のからだへの悪影響が問題になっています。詳しくご紹介したいと思います。

■バストアップサプリの成分は?
バストアップサプリとは、その名前のとおり、バストを大きくする効果があるとされるサプリメントです。「バストアップサプリ」と検索すれば数十種類のサプリメントがでてきます。例えば、イソフラボンやプラセンタ、コラーゲンなどさまざまな成分が配合されていますが、問題となっているのが「プエラリア・ミリフィカ」という植物に含まれる成分です。

この「プエラリア・ミリフィカ」は、タイなどに分布するマメ科の多年生つる植物で、女性ホルモンの1つ、エストロゲンと似た働きをする成分が含まれています。エストロゲンは、乳腺の発育に影響を及ぼすため、プエラリア・ミリフィカを摂取することで、バストアップに効果があると言われています。

■プエラリア・ミリフィカの副作用
プエラリア・ミリフィカ以外で、エストロゲンのような作用を持つものとして有名なのが、大豆などに含まれるイソフラボンです。イソフラボンもバストアップに効果があるとされていますが、プエラリア・ミリフィカにはその1000〜10000倍も強い効果があります。効果が強ければ、それだけバストアップ効果が期待できるのではと思われるかもしれませんが、その効果よりも副作用の強さが問題になっています。

本来、女性のからだは、エストロゲンとプロゲステロンの2つの女性ホルモンのバランスで成り立っています。そのため、エストロゲンが急激に増えると、ホルモンバランスが崩れ、不正出血や生理不順の原因となる場合があります。

■乳がんとの関係は?
プエラリア・ミリフィカによって乳がんになりやすいという決定的な報告は見つかりませんでしたが、動物実験では、プエラリア・ミリフィカの投与によって、乳腺や子宮内膜の異常増殖が認められ、発がんを促進したという報告があります。

また、乳がんの発生には、エストロゲンが大きく影響しており、エストロゲンの分泌期間が長く、より多くのエストロゲンが分泌されている状態ほど、乳がんのリスクが高まることがわかっています。そのため、強いエストロゲン様の作用のあるプエラリア・ミリフィカの摂取には、十分な注意が必要になります。

■プエラリア・ミリフィカを控えるべき人
エストロゲンを多量に摂取することで、体調や病状が悪化する可能性があるため、厚生労働省では、特に下記に該当する方は、摂取を控えるように呼びかけています。

▪️妊娠中、授乳中、初経前の方
▪️基礎疾患(例:女性ホルモンの作用で症状が悪化するおそれのある子宮体がん、子宮内膜増殖症、乳がん、血栓性静脈炎、肺塞栓症、冠動脈性心疾患、脳卒中等の疾患)がある方 ※治療中、治療後問わず
▪️医薬品を服用している方

■まとめ
プエラリア・ミリフィカによる健康被害が、ここ数年で急増しています。女性のからだは、女性ホルモンの緻密なバランスの上に成り立っているため、そのバランスを崩す恐れのあるホルモン作用のあるサプリメントの摂取には十分な注意が必要になります。もし、サプリメントの内服中に健康被害が起きた場合には、かかりつけの医師の診察を受けるようにしましょう。

看護師
広田 沙織
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