※画像提供:ParentingupstreamによるPixabayからの画像

近年、芸能人や有名人が「がん」を公表したというニュースをよく耳にします。

がん治療というと「最後の切り札」として先進医療が有名ですが、がん治療における先進医療は重粒子線治療や陽子線治療、その他の高額な治療があります。樹木希林さんやなかにし礼さんも受けた粒子線治療も先進医療のひとつです。

高額な先進医療は一回約300万円くらいかかり、先進医療にかかる費用(技術料)の部分は自由診療なため全額自己負担となります。がん治療であれば数回繰り返される可能性もありますのでこのような状況では1000万円近くも自己負担となり大変高額な支出となってしまいます。では、そのような高額な治療費がかかる先進医療とはどんなものなのでしょうか?

先進医療とは、厚生労働大臣が承認した先進性の高い医療技術のことで、医療技術ごとに適応症(対象となる病気・ケガ・それらの症状)および実施する保険医療機関(高度な技術を持つ医療スタッフと施設設備を持つ大学病院など)が特定されています。

一般的に保険適用外の治療は全額自己負担の「自由診療」のなるのが原則ですが、先進医療の場合はその技術料のみが自己負担となるためそれ以外の診察代、投薬代、入院費などは公的医療保険が適用され、この部分については高額療養費制度の対象になります。先進医療の治療には、平成28年4月1日より実施された混合診療(保険診療と保険外自由診療との併用した診療)が例外的に認められています。

また、公的医療保険の対象にするかを評価する段階にある治療・手術などは評価の結果、公的医療保険の対象に移ったり、評価の対象から外れたり先進医療の内容は時とともに変化し続けています。近年の先進医療技術件数の変化は、2017年6月30日時点では102種類でしたが2018年6月30日時点では92種類となり令和元年6月1日現在で89種類となっています。

なお、先進医療は高額なものばかりではなく数万円から受けられる治療もありますが、厚生労働省に認定された医療機関以外で先進医療と同様の治療・手術などを受けても、先進医療とは認められません。また、医療技術ごとに対象となる症状等があらかじめ決められていますので該当しなければ先進医療とは認められないため、その場合はすべての費用が公的医療保険の対象外となり診察代を含め全額自己負担となってしまいます。

また、患者から先進医療を受けたいと医師に希望を告げても先進医療の治療を受けられるかどうかは疾病・症状など細かな条件が合致しており医師がその必要性と合理性を認めた場合だけ先進医療を受けられることになりますので選択は医師の判定に委ねられており先進医療の治療を受けられる人は非常に限られているという現状があります。

しかし、先進医療を受けられたとしても自己負担の治療費がかかってしまうのはとても不安です。この不安をリスクヘッジできる「先進医療保障特約」という民間保険会社の医療保険やがん保険に付加する(主契約に組み込まれているセットタイプの商品もあります)特約がありますのでこれについては次回詳しくお話しさせていただきます。

【参考資料】
先進医療ってどれくらい費用がかかるの?
技術料は健康保険対象外となり、全額自己負担のため、高額になる場合があります。

1件あたりの先進医療費用

•陽子線治療約276万円
•重粒子線治療約314万円
•多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術約58万円
•抗悪性腫瘍剤治療における薬剤耐性遺伝子検査3万7722円

[出典]
厚生労働省「第61回先進医療会議資料 平成29年度(平成28年7月1日~平成29年6月30日)実績報告」
•※受診可能な先進医療は、療養を受けた日現在に定められているものに限られ、変更されることがあります。
•※重粒子線治療や陽子線治療は、治療する部位によって保険適用の対象となるものがあります。
•※先進医療にかかる技術料は、その種類や実施している医療機関により異なります。
[出典]
厚生労働省「先進医療の概要について」

FP(ファイナンシャル・プランナー)
土屋 福美子

株式会社 WISHLANE 取締役【資格】ファイナンシャルプランナー相続診断士住宅ローンアドバイザーお金だけでは解決できない想いを叶え、生きた証を後世へ橋渡しするためのライフシフトナビゲーター。 5000人超の保険コンサルティング実務経験から「お金、心、身体」のトータルサポートが必然だと実感しています。100年人生を生き抜く時代。 人生の終焉に自分の願う最後の言葉が残せるように笑顔と実現力を引き出すためのあなたの一生涯サポーターとして活動しています。

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