膵臓がんは肺がんや胃がん、大腸がんに次ぐ、り患数の多いがんで50~70歳の男性に多い
がんです。初期症状に乏しいため早期発見が難しいがんの一つでもあります。今回は膵臓
がんの種類とリスク要因、予防法をご紹介します。

■膵臓がん(すいぞうがん)とは
膵臓は主に、食べ物の消化を助ける膵液を作る働きと、体の血糖値の調節をするインスリ
ンを作る2つの働きをしており、肝臓で作られた胆汁などと十二指腸乳頭部から十二指腸
に排出されます。膵臓がんはこの膵臓にできる悪性の腫瘍です。

■膵臓がんの種類
膵臓がんは浸潤性膵管がん(しんじゅんせいすいかんがん)が膵臓がんのうちの9割を占
めています。その他に内分泌に関与するランゲルハンス島にできる膵内分泌腫瘍(すいな
いぶんぴつしゅよう)、ドロッとした粘液によって膵管を拡げる膵管内乳頭粘液性腫瘍(
すいかんないにゅうとうねんえきせいしゅよう)という比較的予後の良いがんなどがあり
ます。

1.浸潤性膵管がん(しんじゅんせいすいかんがん)
消化液である膵液を運ぶ膵管の上皮細胞に発生する悪性の腫瘍です。膵管は粘膜下層や筋
層などの組織がないことで他の臓器に比べ進行の早いがんになります。早期の自覚症状は
ほとんどなく悪性度が高いがんです。

2.その他の膵臓にできるがん
浸潤性膵管がんを除く膵臓にできるがんは1割程度で稀ながんですが、膵内分泌腫瘍、膵管
内乳頭粘液性腫瘍、女性に好発しやすい腺房細胞がん(せんぼうさいぼうがん)や、悪性
度の高い粘液性嚢胞腫瘍(ねんえきせいのうほうしゅよう)などの種類があります。

■すい臓がんのリスク要因
喫煙や過度な飲酒、肥満はハイリスク要因です。また、慢性膵炎や遺伝性膵炎、膵管内乳
頭粘膜性腫瘍などの遺伝性の腫瘍は膵臓がんのリスクが高くなります。また、慢性膵炎は
過度の飲酒や脂の多い食事を好んで食べることなどによって膵臓の細胞が壊れて炎症が持
続している状態をいい、膵臓がんの大きなリスク要因の一つです。
膵臓がん患者の家族に、膵臓がんや遺伝性膵がん性症候群にり患した人がいる場合や糖尿
病をり患している場合も、肝臓がんをり患するリスクが高くなるため注意が必要になりま
す。

■すい臓がんを予防するには
禁煙や過度の飲酒を避け、バランスの良い食事を心がけましょう。野菜や果物に含まれる
ビタミンC、E、β―カロテンを摂ることでがんの予防にもつながります。また、適度な運
動を心がけ肥満や糖尿病に気を付け膵臓がんのリスク要因である病気などにも気を付ける
ことが大切です。
家族に膵臓がんや遺伝性膵炎にり患している人がいる場合は、発症にかかわらず定期的な
検査を受けましょう。

■まとめ
膵臓がんはわが国ではり患している人が多いがんです。喫煙や飲酒、肥満だけでなく遺伝
や膵炎、糖尿病などもリスク要因となることから定期的な検査や規則正しい生活を心がけ
ることが大切です。

臨床工学技士
宮座 美帆

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