今回も骨髄抑制について話していきます。前回は主に好中球減少について説明しまし
た。好中球はからだの抵抗力に直結する大切な血液成分でしたが、赤血球はどのよう
な役割や影響があるのでしょうか。

■ 赤血球減少は貧血の原因に
酸素はからだの生命維持に欠かせないものですが、これを全身に運搬する役目を担っ
ているのが赤血球になります。よくヘモグロビンという言葉を耳にしますが、これは
赤血球で酸素の入れ物として働く色素タンパク質のようなものになります。赤血球の
寿命は約120日と長く、治療開始より1〜2週間より徐々に長い期間をかけて影響が出
始めていきますが、治療内容や体質によっては急激に影響が出ることもあり注意が必
要です。症状はふらつき、息切れ、低血圧、頭痛、疲れやすいなどが現れることがあ
り、化学療法によるだるさと重なって転倒したりして骨折…などとならないよう注意
が必要になります。
実臨床の検査値では赤血球数ではなく主にヘモグロビン濃度で判別されています
。8.0g/dLを下回るとかなり注意すべき水準だと言われていますが、普段の数値によっ
てはなんともないとケロッとされている人もいらっしゃいますので状態によって判断
し、輸血などの対処をして治療を続けていきます。

■ 栄養摂取を意識しましょう
また、日常生活ではきちんと栄養素を摂ることが大切です。特に赤血球の材料である
タンパク質、ビタミンC、ビタミンB12は意識的に摂取しましょう。検査値でMCVと
いう数値が低い場合(80fl以下)はヘモグロビンの材料である鉄分が不足している可能
性があります。貧血と言われてサプリメントなどで一生懸命鉄分を摂取してくれる人
もいらっしゃいますが、貧血の原因は鉄の不足だけではありません。度々の輸血や多
量の鉄分摂取がかえって鉄分過剰症を招くおそれもあります。サプリメントなどを試
す際は主治医や担当薬剤師に相談し、医療者に併用しているサプリメントなどについ
ても情報が常に共有されている状態が理想です。お薬手帳などに直接書き込んでみて
もよいかもしれません。

■ 慢性的な貧血がある場合も
ただ、注意が必要なのは手術で胃を取った人や、消化器がんや他の疾患で慢性的な出
血がある人です。胃を取ってしまうと赤血球の材料となる栄養が十分に吸収されず
、2〜3年後から慢性的な貧血になることが多くなります。出血がある場合はそれ自体
を治療しないと改善されませんが、がん自体が原因の場合はそれも難しくなるケース
もあるでしょう。無理はせず、できる範囲での日常動作を心がけることが大切になり
ます。

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薬剤師
深井

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