がんに対する三本柱の最後の1つが放射線治療です。
欧米ではおよそ6割のがん患者さんが放射線治療を受けているのにもかかわらず、日
本では3割ととても少ない現状があります。その背景には認知度の低さや放射線とい
う言葉への抵抗感、日本の放射線治療医が少ないことが背景にあるのかもしれませ
ん。

しかし、決して、日本の放射線治療が遅れているわけではありません。放射線治療
の中でも陽子線治療は世界で日本がリードしています。そして実は、放射線治療は
手術をせずに固形がんを根治できる唯一の方法なのです。放射線治療ではどのよう
にしてがんを治すのでしょうか?

まずCT検査を行ってからだの輪切り画像をとります。次にそのCT画像を地図のよう
に使って、がん細胞がいる部分をマーキングします。そしてマーキングした場所に
めがけて、コンピューターで計算して緻密に放射線を当てるのです。放射線はがん
細胞の遺伝子を壊して、がん細胞を死滅に追いやります。

一方、まわりの正常細胞も放射線によってダメージを受けます。例えば腹部の放射
線治療では腸管への被爆は避けられません。また、からだの中の臓器は呼吸などで
動くため、幅を持って放射線を当てる必要があります。今は技術の発達でなるべく
的を小さく絞ることができ、頭頸部など大事な臓器が多い場所でも行えます。

照射方法としては、分割照射と定位照射があり、前者は比較的小さなエネルギーで
何回も放射線を当てる方法です。がん細胞よりも正常の細胞の方が回復力が高いの
で、細かく何回も放射線を当てることでボディブローのようにじわじわ効いてがん
を小さくすることができます。後者は、高エネルギーの放射線を集中的に一気にが
ん細胞のかたまりに当てることで、少ない回数で治療を行います。

放射線が効きやすいがんと効きにくいがんがあり、使い分けが必要です。扁平(へ
んぺい)上皮がんや小細胞がんは効きやすく、腺がんは効きにくいと言われていま
す。またまわりの正常細胞にダメージが蓄積されるため、何回も同じところに放射
線をかけられないという欠点があります。そのため放射線をかけた場所から再発し
てしまうと再治療ができない場合があります。半年~数年で出てくる副作用もある
ため長い期間のフォローが必要です。今まで手術ががん根治のメインでしたが、近
年の治験ではがんによっては手術と放射線治療で予後が変わらないものもあります
。今後の治療成績の向上が期待されます。

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内科医
村本

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