今回は骨髄抑制の最後のひとつ、血小板減少についてお話したいと思います。血小板
は血管の外に出た血液を固め、止めてくれる作用を持っています。これが減ってしま
うとちょっとした刺激で出血しやすく、止血しにくくなります。具体的には皮下の内
出血、口や鼻からの口内炎・鼻出血、腸からの出血による血便、尿路からの出血によ
る血尿などのおそれがあります。

■ 出血に注意
血小板の寿命は8〜10日で、好中球と同様に抗がん剤投与後10〜14日くらいで最低値
になりますが、その後7〜14日でほぼもとの状態にもどります。具体的には通常約15
万〜35万個/1μLほどの値が正常値であり、これが減少しても2万個/1μLくらいまでは一
般的にはほとんどリスクはないと言われています。これが2万個/1μL以下となった場合
に重篤な出血を見ることがあり、血小板輸血が必要になることがあります。

■ 止血の仕方
まず安静にすること。からだを動かしたりすると血流が増加して出血がひどくなるこ
とがあるからです。基本は出血部位にタオルやガーゼを用いて5分以上圧迫する止血
が有効です。もし鼻血などの場合は指で鼻を圧迫し、氷などで冷やすのがよいでしょ
う。出血の程度が激しかったり、止まらないときはすみやかに担当医へ連絡し指示を
もらうことをおすすめします。

■ 併用薬や抗がん剤の種類にも注意
血小板減少による出血以外にも、血小板の数が正常でも副作用として出血しやすくし
てしまう薬剤があります。一般的に脳梗塞や狭心症などの血管が詰まる病気で使用さ
れるアスピリンやクロピドグレルなどの「血液サラサラ系」などと言われる抗血小板
薬、抗凝固薬。さらに抗がん剤としてもVEGFといわれる血管新生にかかわるタンパ
クの働きを邪魔するベバシズマブ、ラムシルマブ、アキシチニブ、スニチニブなど抗
がん剤を使用しているときは血小板の数にかかわらず注意が必要です。

患者さんそれぞれに普段のお仕事や生活があるため、刃物などを扱う仕事の人はそれ
を避けるというのは非常に難しいところでしょう。ですが、薬剤による出血への影響
を強く実感するのは実際に初めて大きな出血をしてしまったときです。家族や職場の
人たちと、なるべくリスクを減らしていけるように相談して環境を整えていけると良
いですね。

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薬剤師
深井

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