乳がんで死去した小林麻央さんに思う「早期発見」の重要性

昨年、小林麻央さんが乳がんで亡くなってから約8ヵ月が経とうとしています。
麻央さんのブログ「kokoro.」は、いまだに人気ブログの1つであり、私たち女性や乳がん患者とご家族に「乳がんに負けない生き方とは何か」を示してくれています。

ブログで近影を見せた麻央さんはいつも笑顔でしたが、その陰では女将さん業や子供の世話もできない自分と向き合い、抗がん剤の副作用やがんの痛みと懸命に戦っていたと思われます。家族を残して亡くなられた麻央さんは、どれほど無念だったことでしょう。
私たちが麻央さんを通して思うのは、「早期発見で治療可能なうちに治療するチャンスを逃さない」ことがいかに重要であるかです。
特に仕事や育児、家事で忙しい日々を送る女性にとって、自分の健康は二の次、三の次になりがち。でも自分を大切にすることが周囲のためにも大事であることを忘れてはいけないのです。
そこで、私たち「乳がん・子宮がんを語る女子会」も、人生を大きく変える「がんの早期発見」について考えていきます。

がん検診を受けない日本人が多い現実、あなたはどう思いますか?

今や日本人女性約12人のうち1人が乳がんにかかる時代。
実は、日本人女性がかかるがんの中では乳がんがトップです。
世の中にはこれだけさまざまな情報がある中で、なぜ日本ではそんなに乳がん罹患率が高いのでしょうか?

それは、乳がん検診を受ける女性が他の諸外国よりも圧倒的に少ないからと言われています。日本医師会によると、日本における乳がん・子宮頸がん検診の受診率はOECD(経済協力開発機構)の中でも最低レベルです。
例えば、アメリカでは検診受診率が80%以上、続いてイギリス、ニュージーランド、オランダなどが70%以上に対し、日本は乳がん・子宮がん共に40%程度にとどまっています。

それでは、40%にとどまっている日本の乳がん・子宮がん検診受診者の中で、実際どれくらいにがんが見つかっているでしょうか。
厚生労働省では、がん検診を受けた人のうち「要精密検査」の割合、その中から「がんにかかっていた人」の割合の調査が行われています。

◆乳がん検査受診者1万人のうち
要精密検査者が838人(そのうち乳がんにかかっていた人が34人)
◆子宮がん検査受診者1万人のうち
要精密検査者が229人(そのうち子宮がんにかかっていた人が4人)

「マンモグラフィーが痛そう」「時間がない」「検診が恥ずかしい」という女性も多いです。
しかしこうした調査を見る限り、やはり「がん検診を受けたからこそ発見できた」ことがわかります。
厚生労働省も、40歳以上の女性に対して、2年に一度の乳がん検診を推奨しています。まだ受けていないなら今年は乳がん・子宮がん検診を受けてみてはいかがでしょうか?

乳がんの早期発見、それは「自己触診」あなたにもできます

実は、乳がんはがんの中でも「自分で見つけることができる」がんです。
触診は自分でできるので、簡単なやり方をご紹介します。

◆When
月経後の1週間以内で乳房の張りも収まった頃が最適
出産後や授乳中はNG
閉経後は毎月一回、日を決めておこなう

◆Where
浴室、洗面室、また就寝前に仰向けになった時

◆How to
1.上半身が映る鏡を見ながら異常がないか触ってみる
<ポイント>
・乳房の左右で違いがないか
・乳頭がへこんだり、ただれていないか
これらを腕をおろした状態と上げた状態の両方で確認

2.乳房やワキの下を触り、しこりがないか確認
<ポイント>
・触る乳房の反対側の手を使う
・親指以外の4本の指を揃えておこなう

3.乳頭から分泌がないか確認
<ポイント>
・乳頭をつまんで血が混じった茶褐色の液が出ないか確認

「乳がん・子宮がんを語る女子会」から一言

「毎日、忙しい!」
「仕事でなかなか休みがとれなくて……」
本当に仰る通り、よくわかります。
でも決して忘れないでほしいことがあります。

それは、「あなたのカラダは、あなたが大事にしなければならない」ということです。
自分のカラダに向き合い、早期発見できるチャンスは逃さないでほしい。
ちょっとでも「あれ?」「もしかして……」と思うなら、
この記事を読んで「検診に行こうかな……」と思うなら、
まずは無料で相談できる「がん相談支援センター」にお電話するのもおすすめです。
情報をよく知る専門家にはじめから聞いてしまう!
自分の体のために遠慮なく使って欲しいと思います。

有名雑誌や大手メディアでコメントするライターやTV出演もある女性陣を結集した女子会
乳がん・子宮がんを語る女子会

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医療者コラム

コメント

  1. うめこ より:

    義母72歳が子宮頸がんで広汎子宮全摘をしました。
    手術後、病理の結果ではリンパ節転移がないと言われたらしいのですがとってみたら50mmだった事と転移の可能性があるので抗がん剤の治療と話しを受けたらしいです。
    それは標準治療ですか?抗がん剤をやらない選択だと余命が短くなりますか?
    もし治療した場合、抗がん剤CCRT?の主な副作用は何ですか。治療する事で余命はどれだけ長くなりますか。途中で治療が出来なくなる可能性はありますか?
    義父は、医師の話を聞かず、治療に対して反対しています。セカンドオピニオンを受けた方が良いのか悩んでいます。教えたください。

  2. がん相談支援センター より:

    うめこさま

    「72歳が子宮頸がんで広汎子宮全摘」とのことですね。
    術後、排尿障害その他ありませんか?
    転移の有無を確認(画像検査その他)してからでもいいのではと、考えます。
    「主な副作用」は全身臓器への影響です。薬により症状も多少、違いますが。
    義父の意見も参考にして「何よりも本人の気持ち」を優先して、慌てないで、
    治療有無、治療法の選択(放射線療法)の判断をお薦めします。

  3. がん相談支援センター2 より:

    うめこさま

    標準治療として認められています。
    ステージ1bか2a程度かとお察しいたしますが、婦人科腫瘍学会のガイドラインによれば
    「腫瘍径4cmを超える場合には、主治療(手術)に加えた何らかの補助療法を検討する必要がある」
    となっています。
    この補助療法がCCRT(抗がん剤と放射線の併用)です。
    「医師の話を聞かず、治療に対して反対」しているお義父さまは「補助療法を検討」していることになりませんので、良い態度とは言えません。

    お義母さまご自身は、どうお考えなのでしょうか?
    CCRTをするかしないかで、5年生存率は10%程度違ってくると言われています。
    この10%を「かなり違う」ととるか「大して違わない」ととるかは人それぞれです。
    お義母さまが「その程度の違いのために、副作用に耐えてまで補助療法を受ける気にはなれない」ということなら強くは勧めません。
    しかし「10%も生存率が変わるなら、副作用に耐えてでも補助療法を受けたい」ということでしたら、その意向を応援するのが家族では無いでしょうか?

    補助療法ことCCRTの副作用は、抗がん剤・放射線それぞれの副作用です。
    抗がん剤にありがちな吐き気・脱毛・白血球減少などのほか、今回は下腹に放射線があたることになりますので、腸や膀胱の調子が悪くなる場合があります。

    副作用の出方次第では強行するとかえって寿命が縮むおそれもあり、その場合は中止または延期します。
    ただ、72歳にして広汎子宮全摘術という長時間の手術ができたということは、お義母さまは年齢の割に体力が強いお方だろうと思います。
    ですのでCCRTを最後までできる可能性も十分あると思います。
    あるいは体への負担を考慮して、抗がん剤だけ・放射線だけという方法も検討に値します。
    セカンドオピニオンではなく、今の主治医の先生とお義母さま自身がじっくり話をするのが肝要だと思います。

  4. がん相談支援センター3  より:

    ステージはⅠb2期であるように思います。子宮頸癌治療ガイドラインでは術後の補助療法はそのリスクによります。50ミリであったことから中リスク群になります。中リスク群、高リスク群は術後の補助療法が追加されています。ある症例検討では生存率の向上を示唆する報告があります。しかし、リンパ節転移陰性の場合は補助療法のコンセンサスは様ような報告があるため得られていません。個々の方においてそれは行うかどうかは病理組織など他の所見を基に検討する必要があります。国立がんセンターなどでセカンドオピニオンを受けてはどうでしょうか。抗がん剤の副作用は脱毛、吐き気、白血球減少による感染などがあります。腎障害、肺繊維症、神経障害などがありますがそれは稀です。

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