放射線治療の歴史は、人間の技術の発展の歴史といえるでしょう。
放射線は、1985年にレントゲンという人物によって初めて発見されました。この発
見のおかげで、医療において胸のレントゲン検査やCT検査など画像診断が発達しま
した。

放射線がはじめに治療に使われたのは、皮膚がんだといわれています。放射線を出
す鉱石を皮膚の腫瘍に当てると、その腫瘍が縮小することがわかったからです。し
かし、その時は放射線が逆に発がんに影響することは知られておらず、命を落とす
人もいました。
その後、人工的に放射線を出す機械が開発され、放射線を技術的にコントロールす
ることができるようになりました。それが今の放射線治療装置につながっています。

治療計画においても少し前までは、レントゲン写真を用いて2次元の的に向けて放射
線治療を行っていました。そのため、当てる範囲は今と比べてアバウトであり、副
作用も比較的強く出ていました。

その後CT・MRI画像が発達し、3次元的に体のなかの構造を把握することができるよ
うになり、放射線治療は大きく前進しました。からだのなかの腫瘍を目で見て、そ
こを狙って治療を行うことができるようになったからです。
副作用は軽減し、化学療法と組み合わせることで手術と同等の治療成績を納める領
域も出てきました。

これだけでは、放射線治療の進歩は止まりません。従来は放射線の力が一定であっ
たため基本的には凹んだ形に放射線を当てることはできませんでした。そのため、
前立腺がんで接している正常な大腸や膀胱に余分な放射線が当たってしまっていま
した。

ところが今はIMRTと呼ばれる方法で、放射線の強さに差をつけて360度方向から放射
線を当てることによって、的を凹ませることができます。
陽子線・重粒子線などの加速器を使った粒子線治療も日本や欧米を中心に開発され
ています。粒子線はブラッグピークというある一点で放射線の力が最大になる特徴
を持っているため、他の部位への副作用を減らすことができます。がんに対する生
物的効果も重粒子線では高く、これまで放射線が効きにくかったがんへの治療適応
の拡大が期待されます。

BNCTと呼ばれる中性子線を用いた新しい治療の普及も進んでいます。
「知らないから、なんとなく怖いから」という理由ではじめから放射線治療を選択
肢から外すのは賢明ではありません。がんの根治療法として手術か放射線か、よく
検討する必要があります。

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内科医
村本

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