皆さんは悪性胸膜中皮腫、悪性腹膜中皮腫という病気をご存じでしょうか。あまりなじみ
のない珍しいがんですが、どちらもアスベストやタルクがリスク要因となって長い年月を
かけて起こるがんです。今回はリスク要因と予防方法を詳しく解説します。

■悪性胸膜中皮腫(きょうまくちゅうひしゅ)と悪性腹膜中皮腫(ふくまくちゅうひしゅ
)とは 

胸膜は肺を包んでいる膜、腹膜は肝臓や胃腸を包んでいる膜でそれぞれの臓器を包み保護
する役目をしています。中皮腫は、胸膜や腹膜の元となる中皮細胞が悪性腫瘍となった状
態をいいます。

1.悪性胸膜中皮腫とは
肺を包んでいる胸膜の中皮細胞が、がん化することで起こる悪性腫瘍です。胸の痛みや、
胸腔内に液体が溜まることで呼吸困難、胸が圧迫される、体重減少、発熱などの症状が現
れます。発症までに数十年の時間がかかるため、り患率は60代以降の男性に多い傾向にあ
ります。

2.悪性腹膜中皮腫とは
肝臓や胃腸を包んでいる腹膜の中皮細胞が、がん化することで起こる悪性腫瘍です。腹腔
内に液体が溜まる腹水によって、お腹が張る、腹痛、腰痛、食欲の減退などの症状が現れ
ます。悪性中皮腫の中で胸膜中皮腫に次いで多い疾患になります。

■リスク要因
2.-1アスベスト

最大のリスク要因は、アスベストと呼ばれる石綿です。アスベストは耐火性に優れた細い
繊維状の鉱物です。現在はアスベストの使用は禁止されていますが過去にアスベストを扱
う工場や建設現場で働いた経験がある人や勤続年数が長い人などは注意が必要です。

2.-2.タルク
病院での手術用に使用される手袋の成分である滑石であるタルクがアスベストの成分に似
ていることで中皮腫の要因となるケースがあります。過去には化粧品に使用されていまし
たが現在は法の改正によって使用が制限されています。

2.-3 ウイルス感染
中皮腫はSV40ウイルスというDNAウイルスでも発症する場合があります。SV40 ウイルス
は中皮腫だけでなく脳腫瘍など発症する要因にもなるため定期的な検査を受けることが大
切です。

臨床工学技士
宮座 美帆

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